美容医療は、脂性肌や毛穴の開きの悩みを解決するための非常に強力な手段ですが、その効果を最大限に引き出し、また、良い状態を維持するためには、日々の生活習慣が土台として整っていることが不可欠です。クリニックに駆け込む前に、まずは自分自身の生活を見直し、肌質改善に繋がる習慣を身につけることから始めてみませんか。これらの習慣は、美容医療を受ける際にも必ず役立つものです。まず、最も重要なのが食生活です。私たちの肌は、私たちが食べたもので作られています。脂っこい揚げ物やスナック菓子、糖質の多いスイーツや清涼飲料水は、皮脂腺を刺激し、皮脂の過剰分泌を招くことが知られています。これらの摂取は控えめにし、代わりに積極的に摂りたいのが、皮脂の分泌をコントロールする働きのあるビタミンB群です。特にビタミンB2とB6は「皮脂コントロールビタミン」とも呼ばれ、豚肉やレバー、うなぎ、卵、納豆、バナナなどに多く含まれています。また、肌のターンオーバーを正常に保つビタミンA(緑黄色野菜、レバーなど)、抗酸化作用で肌の炎症を抑えるビタミンC(パプリカ、ブロッコリーなど)やビタミンE(ナッツ類、アボカドなど)もバランス良く摂取しましょう。次に、睡眠の質と量です。睡眠不足は、自律神経の乱れを引き起こし、男性ホルモンの分泌を優位にさせます。男性ホルモンは皮脂腺の働きを活発にする作用があるため、睡眠不足が続くと肌のテカリやニキビが悪化しやすくなります。肌のゴールデンタイムと言われる午後10時から午前2時を含め、毎日6時間から8時間の質の良い睡眠を確保することを心がけましょう。寝る前のスマートフォンの使用は、ブルーライトが脳を覚醒させてしまうため、控えるのが賢明です。適度な運動も肌質改善に繋がります。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動は、血行を促進し、肌の新陳代謝を高めます。また、ストレス解消にも効果的です。過度なストレスはホルモンバランスを乱し、皮脂の過剰分泌を引き起こす一因となります。汗をかくことで毛穴の老廃物が排出されやすくなるというメリットもありますが、運動後はすぐにシャワーを浴びて汗や皮脂を洗い流し、清潔な状態を保つことが大切です。
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